割れ鍋に綴じ蓋

作品の感想などを気ままに。BLが苦手な方はご遠慮ください。

3次元もやっぱりいいもんだな

どうも。また1年近く更新していなかったのと、オタク特有の一人語りしたくなったので久々に来ました。最後に更新したのが2023年6月ということで、そこから現在まで振り返りながら相変わらず何かに狂っている様を書き散らしていこうと思います。

※いろんな作品のネタバレを含んでいるので注意!

 

[目次]

2023年7月~2023年9月:Prime Video「赤と白とロイヤルブルー」

アニメ「ゴールデンカムイ」4期が終わり、最終章が発表されて終わった2023年6月。しばらくは4期の余韻に浸りながら、ひたすらスプラしていた気がする。様々なアニメコラボに一喜一憂しながら原作が完結しても供給があることに感謝しながら、4期のイベント当選を祈ってたような…。

この時期見た作品で良かったのは「赤と白とロイヤルブルー」

アメリカ大統領の息子とイギリス王子のラブロマンスを描いた作品。見ようと思ったきっかけは吹き替えに小林親弘さん(画像左:大統領の息子・アレックス役)がいたからだった気がする。二人の国際社会での活躍や葛藤を描きながら、主軸はしっかりラブストーリー。原作も後から買って読んだけど、話として普通に面白い。近年映像作品でも男性同士の恋愛を扱う作品が増えてきたが、その中でもかなりクオリティの高い作品ではないだろうか。いやそんなに数見ていないけども。

最初は嫌い合っていたところから生涯のパートナーとして二人が惹かれ合っていく様もいいし、キス止まりでない描写までしっかりある。二人の立場上公の場でいちゃついたりすることが難しい分、お互いの部屋でホテルで別荘で、許された空間で愛し合う二人の雰囲気がとてもとても甘い。

頭の悪い感想を書くと、ヘンリー(画像右、イギリス王子)がとにかく可愛いので見るべし。ちなみにこの作品はしっかり左右固定なので、安心安全。アレックス×ヘンリーですありがとう。 続編制作も決定しているので、皆見てください。

 

2023年10月~2023年12月:NHK「大奥 Season2」

この時期のX(旧Twitter)を見るとこの話しかしていない。NHKドラマ10で放送していた「大奥 Season2」

www.nhk-ondemand.jp

2023年1月~2023年3月にSeason1が放送されて話題になった、よしながふみ大奥(いわゆる男女逆転大奥ですね)の続編。原作の面白さ・人気はもう世間の知るところだと思うけれど、原作の最後まで映像化されたのは今作が初。Season2でも錚々たるキャストを引っ提げて堂々の完結を迎えました。

Season1は3代・家光編~8代・吉宗編、Season2は赤面疱瘡の根絶~幕末を描いています。原作を読んだことがある人は分かると思うけれど、Season2は泣ける場面が多いんだよね…。私は幕末編が好きなので、胤篤様(福士蒼汰)や瀧山(古川雄大)を楽しみにしていましたが、そこはもちろん全編に渡ってキャストの皆さんのお芝居が素晴らしかった。

ぱっと思いつくだけでもこんなにある。キャスト陣による素晴らしい芝居のぶつけ合いとNHKの力をふんだんに使った豪華なセットや衣装。尺の都合上はしょらないといけない部分も多々あったが、概ね原作通りに作られていたとても良い実写化でした。

 

ちょっと脱線するけど、2022年4月に「ゴールデンカムイ」の実写化が決まって、当時のTwitterはそれはそれは大騒ぎでした。原作完結目前にその話が入ってきて、私は正直「勘弁してくれよ…」と思ったんです。その時点では実写化にあまりいい思い出がなく、原作をある程度の客入りを見込めるネタ程度にしか思っていないんだろうな、という印象しかなかった。

けれど、このドラマ版大奥を見てそのイメージが少し変わりました。男女逆転という普通の時代劇ではないストーリーを面白がって演じてくれるキャストや、世界観の再現に力を尽くすスタッフの思いが伝わってきたから。実際に放送中に「100カメ」という番組で撮影の裏側を見られたのも良かったかもしれない。

www.nhk-ondemand.jp

オタク人生のほとんどを2次元で過ごしてきた人間として、やっぱり2次元でしか表現できないことっていっぱいあるよな~とか思ってましたが、それは3次元についても同様だということをやっと認識した気がしました。実写でしか表現できないというより、実写の方が得意なジャンルや実写のほうが生々しくなるジャンルがあるという話。そしてその映像化をきっちりやり遂げてくれた時に良い作品が生まれるという話。その代表作だといってもいいドラマ版大奥を作ってくれてありがとう、このタイミングで見ることができて良かったという気持ちでいっぱいです。

 

2024年1月:映画「ゴールデンカムイ

先にちらっと話題に出していたゴールデンカムイ。前述した通り、実写化に対してのイメージが少し良くなっていたこと、先行上映を見た信頼するファンたちの感想から好感触だと感じたことを受けて、恐る恐る公開2日目に見に行きました。

kamuy-movie.com

結果:とても良かった…!映画としての完成度も良かったし、何より心から愛する作品の実写化がこんなに恵まれていていいのだろうか?という思いが強く残った。特典欲しさに行ったりもしたけど、結局5回見に行きました。初めてIMAXや4DXでも見ることができて、いい体験できました。IMAXは今後見る映画でやってたらそっちを選択するなってくらい気に入った。

 

映画の内容は原作1巻~3巻半ばまで。まず原作を丁寧になぞった脚本に驚いた。正直その範囲だと物語の山場はまだ無い(というかゴールデンカムイ自体が分割して読むより、一気読みした方が面白い作品だと思ってる)。この内容でこんなに喜んでるのは原作ファンだからで、初見の人はそうでもなかったのかもしれないけど、本当に嬉しかった。

映画を見た後からパンフレットや雑誌、各種Webインタビューを読んだ。とにかく久保茂昭監督に感謝だということがよく分かった。本当に原作ファンなんだなというのがちゃんと伝わってきたし、だからこその気合の入れようかと納得した。脚本だけでなくキャストへ伝えたキャラ解釈、セット、衣装、メイク、ロケ地、食事。ポスタービジュアルを見ただけでは伝わらないこだわりがたくさん詰まっていました。ファンという目線を持っている方が作り手になってくれるというほど嬉しいことはない。スタッフに恵まれた作品で良かった。

 

そしてキャストも最高だった。山崎賢人さんありがとう、それから大変申し訳ございませんでした。初報が出た時のTwitterの反応さあ…。でもその反応を覆す素敵な杉元でした。初期の杉元は戦争帰りの風合いが強く、アシㇼパさんとまだあんまり仲良くない頃だけど、その雰囲気がよく出ていた気がする。体もしっかり鍛えていたようだし、アクションも迫力があった。日露戦争塹壕での三角飛びみたいな動きがすごかったのをよく覚えている。

それからアシㇼパさん役の山田杏奈さんもとても良かった。こちらもネット上でキャスティングに関していろんな意見が飛び交っていたけど、彼女以上の適任はいないんじゃないかな。作品の性質上、本当に少女にやらせることができないシーンが多いし、アシㇼパさんは年齢以上の聡明さを持っている子なので、成人女性が演じることに違和感は少なかった。過去回想でさらに幼い時代を子役の子が演じていたけど、そのシーンで余計にそう思った。アニメの白石晴香さん演じるアシㇼパさんに慣れているというのもあるけど、子供のやや舌足らずな喋り方はらしくない。変顔にも果敢に挑んでいて、しっかり再現されていたところに思わず劇場で笑ってしまった。

それから白石役の矢本悠馬さん。鑑賞1回目からすごく可愛い白石だった。ビジュアルがやや現実よりにされていたり、アニメの伊藤健太郎さんにはあまり寄せていないお芝居だったりと、既視感はあまりないはずなのにしっかり白石だった。原作にない動きを見ても、白石こういうことする~!という感動を覚えた。第七師団VS土方の部下の抗争から逃げるところはとても可愛かったし、格子からヌッタアと出てくるところもしっかり原作再現されていた。

 

想像以上に主役3人が良くて、とても嬉しい誤算だった。それから他のキャストももちろん良かった。特に私は第七師団推しなので、鶴見・月島・尾形・二階堂が最高だった。月島・二階堂は原作にないアクションが追加されていて見せ場が増えていたし、鶴見・尾形は見たかった原作のシーンがしっかり再現されていた。彼らはここから先のほうが見せ場が多いので、そこを楽しみに期待して待っていたい。

 

ここから先?そうなんと続編が決まっているんですね。2024年秋にWOWOWでドラマ化!!映画だけでずっと作っていくと、いったい何本作らないといけないんだとか、尺の都合で削られる部分が出てくるんだろうなとか気になるところがあったので、ドラマで良かったです。3/4に特報映像が公開されたんですが、なんと我が推し・鯉登少尉殿と思しき姿が…!!1月の映画は推しが出ていなかったからフラットに見られたという部分も少なからずあるんですよ…。推しが絡んだら話は別だよ…とか思ってたんだけど、この制作陣なら信じて待っていていいかな。秋が楽しみだな。

 

2024年1月~現在:テレビ朝日おっさんずラブ-リターンズ-」

これが書きたくて書き始めたんですよこの記事を。現在進行中で狂ってるよおっさんずラブ-リターンズ-」に!

言わずと知れたBLドラマの先駆けおっさんずラブ。2018年放送の連ドラ版はリアタイで見ていました。確か1話がTwitterで話題になっていて、2話からリアタイし始めた記憶がある。牧推しだったので6話で泣いたし、劇場版も2回見に行った。でもあくまでもライトなファンでそこまでのめりこんでいなかったと思う。

2019年放送の「おっさんずラブ-in th sky-」は見なかった。春田と牧の続編が見たかったので、牧のいないパラレルか…やっちまったなとか思っていた。そしてそのままフェードアウト。普通に面白かった数ある作品の1つとして私の中では埋もれていってしまった。

そして2023年秋。なんと5年ぶりの続編発表。しかも2018年版のその後だと!?あの皆のその後を見られるのは純粋に嬉しかった。さらにそこに新たに加わる新キャスト。発表時はへーとしか思っていなかったのに、今まさかこんなことになるなんてあの時は思っていなかったんだ…。

 

2024年1月ついに放送開始。1~3話は普通に春田と牧のその後を楽しく見ていた。新キャラのお隣さんの設定ナニコレwwとか思いながら。そして迎えた2024年1月26日衝撃の4話。無事菊様に落ちる。「弟なんかじゃねえよ」の後リアルに「やったー!」と叫んだのを覚えている。そこから毎週和泉さんと菊様のことが気になってしょうがなかった。X(旧Twitter)の感想も2人のことばかりになっていった。熱海旅行で泣きながら武蔵に縋りつく菊様や7話予告の「お前らに俺と菊の何が分かるんだよ!」、病院の屋上での点滴キスなどにキュンキュンしながら見ていた。

 

そして9話予告。とうとう最終回かーなんて思いながら見ていたら、和泉さんが菊様を抱きしめてる…!!健気な片思いを続けてきた菊様にやっと和泉さんからの矢印が…!!と喜んだところで、「この2人くっつくのか?」という疑問が浮上する。商業BL的に考えれば絶対にくっつくはずなんだが、果たして本当にくっつくんだろうか?と確証が全く持てなかった。

あまりにも気になりすぎて&その気持ちを共有したくて、最終話目前にしてX(旧Twitter)でいろいろ漁り始めた。もうこの時点で2018年の時と違って沼にハマりだしているんだけど、まだその自覚があんまりなかった。各種Webインタビューや放送後の記事、特集ページのある雑誌に一通り目を通して最終回を待った(モデルプレスの動画のお二人が可愛いのでお勧めです)。

 

ついに迎えた最終話。意外と尺がギリギリでヒヤヒヤしつつも、神社でハグするシーンでは菊様良かったね…とほっこり。良かった、ちゃんと思いが伝わったねと喜んでいたのも束の間、放送終了まで残り3分ほどというところでそのシーンは来た。

あ、皆の後日談だ!一緒にライブ行ってる~信玄可愛い~なんて思いながら見ていたら、スーツ姿の和泉さんが夜の車内に乗り込んでいく。え!?復帰したんだ!?とか思っていたらこれだよ!

え?????????何を見せられてる???????????

数分前の神社の雰囲気どこ行った?一瞬だけ別のドラマ流れた?ぽやずみさんとピョンピョン跳ねてた子犬じゃなくて、完全に相思相愛なカップルの雰囲気にしか見えないよ?何その至近距離?あっ菊様なんて嬉しそうな笑み…キスした!?何その速さ!?おいカメラ切り替えるな!

…たった1~2分のシーンにこんなにも狂わされてしまった。ここでようやっと底なし沼にハマっていることに気づく。どんな作品も、大体推しになりそうなキャラをきっかけに見始めたりするんだけど、この2人は完全にノーマーク。予想していなかったところからいきなり落とされるのが一番やばいというのを身をもって体感した。とんでもねえや。

 

最終回が終わってからこのシーンを見まくってたんですが、その後発売・発表されるあらゆる媒体でこのシーンの旨みが増していくのが本当に面白くて。推しカメ第3弾に踊らされ、シナリオブックに踊らされ、公式BOOKのインタビューに踊らされ、円盤特典のチラ見せに踊らされ…。完全に公式の掌で転がされてるオタクなんですけど、楽しいからもうそれでいいや。チラ見せだけ置いておきますね(1:07~だよ!)。

 

それと、放送中からずっと思っていたんだけど、三浦翔平さんってこんな感じだったっけ?私があんまり見ていなかったというのが大きいとは思うんだけど、チャラいイメージが強かったので。これまでのイメージと違いすぎた&菊様があまりにも好みのキャラ過ぎたという相乗効果でもうダメです。目バキバキの時は圧が強くて若干怖いまであるのに、子犬みたいな切ない表情も泣きのお芝居もすごく可愛い。それから当たり前だけど顔が良すぎる。ラストの車内のシーンの横顔がとんでもなく美しくないですか?顎のラインもキレイ過ぎてびっくりしちゃう。

 

こんな感じに最終回ブチ上がった反動で無事ロスに陥る。何でもいいからとにかく供給が欲しくて、中の人の作品にも手を出し始めた。お二人の出演作以外にも話題作はいくつか見た。

  • あのときキスしておけば
  • アンナチュラ
  • おっさんずラブ-in the sky-
  • 新・信長公記
  • 髑髏城の七人 Season月-上弦の月
  • ホスト相続しちゃいました
  • MIU404
  • 最愛
  • カノジョは噓を愛しすぎてる
  • 光る君へ
  • 怒り
  • やわ男とカタ子

特に良かったのは「髑髏城の七人 Season月-上弦の月「最愛」

「髑髏城の七人」は2017年~2018年に上演された劇団☆新感線の舞台。三浦さんが無界屋蘭兵衛役で出演しており、おすすめと見かけたので見ました。長髪の美丈夫でとにかくかっこいい。けれど、闇落ちシーンや早乙女太一さん演じるキャラクターと口移しをするシーンがあり、どこか危うい色気を醸し出している。そこがまたいいんですよね~。戦国時代の話ということもあって殺陣も見られる。舞台を後から見られるなんて中々ないから、本当に配信サービスに感謝ですよ。

「最愛」は2021年にTBSで放送されていたサスペンスドラマ。こちらは井浦新さん目的で見たんだけど、井浦さん演じる加瀬賢一郎がまあ~~~~~いい役でした…😢😢ストーリー自体がすごく好みで出来も良くて、さらにキャラクターもいい。加瀬さんのビジュアルがまたいいんだよな~。前髪下ろしている+スーツ姿の井浦さんめっちゃ良くないですか?及川光博さんも好きなので、2人が一緒に移るシーンは眼福でした…。

 

「アンナチュラル」見たなら「MIU404」も見て「ラストマイル」に備えようと思って見たんだけど、伊吹藍役の綾野剛さんが良かった。それをきっかけに前から見ようと思ってた「怒り」もようやく見た。生々しいシーン多くておお…とびっくりしたけど、直人可愛かったなあ。

 

おっさんずラブ-in the sky-」も結局見た。千葉雄大さん戸次重幸さんも好きだったので、改めてみたらめちゃいいキャストじゃんと思って。成瀬が可愛かった…。

普通に面白かったけど、リターンズがなければ見れなかったかもとは思った。春田と牧はこの先もずっと幸せに暮らしていくんだろうなという確信を持てた今だからこそ、楽しんで見られたという思いは拭いきれないな。それはそれとして、サブCPのスピンオフあるのうらやましすぎるんだが?和泉・菊之助にもくれ~。

 

ということで邦画・邦ドラマの良さを実感できたここ1年でした。趣味の幅が広がって今とても楽しい。食わず嫌いは良くないね&興味の幅を狭めるのは良くないねというお話でした。井浦さん・三浦さん出演作の見たいものリストにはまだまだたくさんストックがあるんですが、おすすめの邦画・邦ドラマ、それから洋画・海外ドラマ(吹き替えありでお願い)があったら教えてほしいです!7/3の円盤発売までの楽しみにします!