「ブライト・プリズン 学園の美しき生け贄」感想
今月の半ば頃からすごく暑かったので寝間着を半袖半ズボンにしたら気温が下がった数日間めっちゃ寒かったです。衣替えには早すぎましたね…調子に乗りました。
今回はこちら。犬飼のの先生の「ブライト・プリズン 学園の美しき生け贄」です。
講談社 (2013-05-01)
深い森に囲まれた全寮制の王鱗学園で暮らす十八歳の薔は、様々な特権が与えられるという神子候補の一人に選出されてしまう。神子を決める儀式とは男に身を任せることで、その相手は日頃から敵愾心を抱いている学園管理部隊の隊長・常盤だった。抵抗する薔に突如、意外な事実を明かす常盤。彼の秘密を知り、次第に惹かれるようになる薔。隔絶された世界で生きる無垢な少年たちは、過酷な愛に溺れてゆく―。
(「ブライト・プリズン 学園の美しき生け贄」あらすじより)
以前からこのシリーズの名前は知っていて気になっていましたが、巻数の多いシリーズ物はなかなか手を出しにくく…。
しかし家にいる時間が増えたので今だ!と思い読み始めました。
評判通り面白かったです!もっと早く読めばよかった~。
舞台は八十一鱗(くくり)教団の信者の子供たちが生活する全寮制の私立王鱗学園。
まず設定が面白い!教団の存在や龍神への信仰、学園の決まりや贔屓生・神子などなどすごく作りこまれていて、この世界の事を知るだけでまずわくわくする。
御神託などのファンタジー要素もこの世界観に溶け込んでいてGood!
普段そんなにファンタジー要素の入ったものを読まないので新鮮でした。これを機にいろんなファンタジーもの読んでみようかな。
その一方で、この巻では学園内部の事しか描かれていないので、教団が世間ではどのようなものとして存在しているのかがとても気になります。
この先外の世界の事も出てくるのかな?すごく気になったので早速続きをポチりました。早く読みたい!
そして今作のメインとなるのが、王鱗学園に通う生徒である薔と学園を管理する竜虎隊隊長の常盤です。イラストが素敵♡
まずは主人公の薔について。
教団の仕組みに反発心を持ちながらも根は素直な薔。
外の世界への興味を抱いて脱走しようとするのに、贔屓生の秘密を洩らしたらいけないんだろ?と言ったりする真っ直ぐさがいいですね。常盤の事となるとカッとなっちゃうところも。
弱い者には手を伸ばし、自分の事をきちんと省みることのできるところには頭が下がります。
見た目もそうだし、そういう振る舞いができるところもかっこいいんだけど、常盤に振り向いてほしくて不良行為をしていたなんて可愛いところもあって魅力的。
常盤への思いを自覚したら常盤一筋なところも可愛い♡
そして常盤。
年上の余裕を漂わせたかっこいい大人の男です。また竜虎隊の隊服がよく似合う。
大人ではあるんですが、常盤も薔に負けず劣らず真っ直ぐな人だと感じましたね。
自分に懐いてくれた弟を大切に育てて、学園にいることが分かったから守るために竜虎隊の隊長になった。すごく弟想いじゃないですか~。
そして薔が自分が探していた弟だと判明したときの絶望…。12も年が離れている弟だともう子供みたいな感覚だろうし、そりゃそんな子を抱いちゃったらねえ…。
でも!ちょっと言いたい!なんで最初の降龍の儀で背中の朧彫りに気づかなかったんだっ…!もうちょっと念入りに探していたら…と思わずにはいられない…(あんまり突っ込むのも野暮かもしれませんが…)。
終盤の薔に独占欲を見せるところが好きです。かっこいいね~。これから二人で秘密を抱えて過ごしていくのね。
サブキャラクター達も皆すごく個性的でした。
剣蘭や杏樹などの贔屓生たちや、年上の楓雅さんなどなど。
楓雅さん→薔の関係も気になります。楓雅さんは薔に弟分以上の気持ちをきっと持ってるのかな?でも薔の気持ちが向くことは今のところ無さそう…。
彼らはこの先もまだまだ登場するのでしょうか?楽しみです。
私の今のところのイチオシは椿さんです!すごく気になる!
まず見た目がドストライク(笑)中性的な男の人ほんと好き。
それから常盤の側近というポジションが非常に美味しい。これも完全に個人的な好みですけど、No.2のポジションに就いている人が好きすぎる(笑)
さらに常盤と関係を持っていたことがあり、まさかの陰神子だったという…。
そしてラストに衝撃の事実を明かす!
何なのこの人~まだ秘密絶対あるでしょ~。めっちゃ気になるよ!早く続きを読むよ!
最近好んで読んでいた作品が大人同士の恋愛を描いたものだったり、徹底してメイン二人の関係を追う作品だったりしたので、学園ものかつサブキャラクターの多い今作は読んでいてとても新鮮でした。
明かされていない秘密とかがこの先どんどん出てきそうな予感がしているので、早く読み進めようと思います!
2020.6.23追記 上で椿の名前を間違って書いていたので修正いたしました。大変申し訳ありませんでした。私のアホ…。