「真紅の背反」感想
もうGWも終わってしまいました。ひきこもるのは全く苦ではないんですが、そろそろ外で遊びたくなってきましたね。あんまり人にも会えてないし。早く収束しますように…。
今回は「真紅の背反」です。
二見書房 (2020-04-24)
絶対忘れない、また会おう――。
少年時代、旅先で偶然出会った兄弟との約束を胸に秘め、ドイツ国防軍陸軍将校のイリヤはパルチザンへの潜入捜査を試みる。
しかし皮肉にも再会を誓ったアレクサンドルは敵組織の幹部候補だった。
彼の兄ドミートリィの非業の死に関わったイリヤは、復讐心と愛憎に囚われたアレクサンドルに激しく犯される。
しかしイリヤの肉体は潜入を命じた上官のクラウスによってすでに開発され、今なお支配されていて…。(「真紅の背反」あらすじより)
和泉先生と円陣先生のタッグに惹かれて購入してしまいました♡
パルチザンやカタコンベなどが登場し、雰囲気たっぷりになっています。
イリヤとサーシャの二人が幼い頃の思い出を忘れず、愛憎入り混じりながらも最後には相手も思う気持ちが実ってよかったですね~。
真紅の背反というタイトルも読むとなるほどな~と納得しました。
メインカプはアレクサンドル×イリヤですが、間男クラウス×イリヤもあります。受けが攻め以外と関係を持つ描写が苦手な人はダメかもしれませんが、そうじゃないならぜひ読んでみてください!
私も基本的にはメイン二人を愛でるタイプですが、この作品ではクラウスに揺らいでしまいました…。
イリヤはクラウスによって躰は開発されてしまっているのに心には純粋さが残ったままなところがとても可愛かったです。
自分を大切にしてくれる人間がいない中でクラウスにあんな風に接せられたらそりゃあクラウスに逆らえなくなっちゃいますよね…。
クラウスに逆らえないしナチの軍人らしくは在れないし、でも国の家族の事もあるしサーシャのことは守りたいし…といろいろなものに板挟みになって大変そうでしたが、最後にはサーシャと一緒になれて良かったです。
また円陣先生のイラストが美麗で本当に素敵♡カラーの幼少期イリヤが美少年過ぎる~!!
サーシャは年下らしい真っ直ぐさがあって格好良かったですね~。最後の大胆な告白もGood!
本編中に思いが通じ合った後の甘々がもっと欲しいな~と思いましたが、コミコミ特典を読めばOK( ´∀`)bグッ!
サーシャはこれから一体何回イリヤに煽られるんでしょうか。イリヤ無意識だもんな~。サーシャにはこの先も年上だけど箱入りでちょっと世間知らずなイリヤを守っていってほしいですね。
そして間男クラウス。
ま~存在感ありありでした。すごい。インパクト大。
幼いイリヤを気に入って、優しくしてから隷属させるという用意周到な奴です。
でもカリスマ性あるし切れる人物だしかっこいいんですよね…。これはいい第三の男!
クラウスの過去が気になります。なぜ彼は人形を欲していたんでしょうか。ただの興味本位?スピンオフとか…出ますかね。
和泉先生の作品で間男と言えば個人的には浅野や伏見を思い出します。
浅野と国貴の関係は腐れ縁とか、ちょっと違うかもしれないけれど(浅野の一方的な)片思いとか。
伏見と和貴の関係は親子で共犯者で恋人。
じゃあクラウスとイリヤの関係は支配者で理解者・共感者とかでしょうか。クラウスはイリヤを完璧に自分の理解者にすることはできなかった感じがしますが…。
コミコミスタジオ特典の小冊子「再会の夜」と同人誌「瀆神の午後」も必見です。
「再会の夜」は本編後のイリヤとサーシャのお話。ひたすらに甘々で二人とも可愛い♡
「瀆神の午後」はイリヤの初夜とクラウスとの関係を描いたお話、そして本編後のSSなんですが…。
クラウスが出てきたところでびっくりしました(゚Д゚;)いやまさかとは思いましたが。夢でよかった…。そしてやっぱり14歳は神秘の数字ですね。
ここのところメイン二人の関係性がじっくり描かれた作品をよく読んでいたので、「真紅の背反」の三角関係は気分転換にちょうど良かったです。
いい間男を読みたい方にはおすすめです。濃厚なエロを求めている人にもいいかと!ぜひ読んでみてください。